森林を守るためには森林を手入れすることが絶対に欠かせません。
森林を手入れする方法として間伐がありますが、その必要性についてお話します。
日本は森林の国です。森林率・森の国のイメージが強いカナダでさえ54%。
日本67%よりも森林の比率が高いのは、フィンランドの76%、スウェーデンの68%と
いったところです。人口密度が驚くほど高い日本に、これほどの森林があるというのは
外国人には意外に思われるようなのです。それもそのはず、イギリスでは森林率は
たったの10%しかありません。アメリカでも32%。つまりは、文明国は国土の緑を
犠牲にして、土地を開発していくというのが海外の常識のようなのです。
あるいは、古くから文明が発達した国では、過去に極端な伐採が行われたことも
関係しています。加えて、森を失った文明は多くの場合、衰退していったのも過去の
歴史が教えてくれていたりします。
統計によりますと、日本の森林が保有する木材のストックは、約35億立方メートルと
いわれています。そして、毎年の生長量は9000万立方メートルと推察されています。
この毎年の生長量は消費してかまわない、あるいは消費されるべき木材なのです。
そして、この数字は、国内の木材消費の80%以上に相当します。
つまり最大限に国内の木材を使えば、残りを外材に頼ればいいということになります。
しかし現実は国内の木材は20%以下しか使われていません。
事情を知らない外国人は「日本人は国内の森林資源を温存して、海外の森を荒らしている」
という人もいますが、国内の森林を温存しているわけではないのです。
森林は生き物です。放って置いても自然のままに成長していく原生林はともかく、
人工林は人間が手をかけてあげなくては、まともに成長してくれないのです。
その中でも特に重要なのが間伐ですが、杉や檜などの針葉樹は、まっすぐ育てるために
非常に多くの本数の苗木を植え、成長にあわせながら数回にわたって間引きをくり返します。
その間伐が行われなければ、人工林は死んでしまうことになります。
杉や檜が材として使用できないばかりでなく、山の保水能力がなくなり山崩れや大水の原因にも
なるのです。こんな現実が待ち受けているのにも関わらず、木材価格の下落により満足な間伐が
行われないため、結果として日本中の人工林は未曾有の危機に直面していることになるのです。
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